TAKANAWA GATEWAY CITY

TAKANAWA GATEWAY CITY：品川駅周辺の再開発と歴史的遺産の融合

東京都港区、JR品川車両基地跡地約9.5haにおいて、JR東日本が中心となって進められている大規模再開発プロジェクト「TAKANAWA GATEWAY CITY」。山手線の30番目の駅として2020年3月に開業した高輪ゲートウェイ駅を中心に、新たな街づくりが進められています。

歴史的発見と計画変更

開発初期段階、品川駅周辺の工事中に発見された石垣は、後に高輪築堤跡であることが判明しました。この歴史的発見を受け、JR東日本と検討委員会は協議を重ね、築堤跡の一部を現地保存、一部を移築保存する方針を決定。当初計画の変更を余儀なくされました。さらに、2020年のコロナ禍と東京オリンピック・パラリンピックの延期・無観客開催も、プロジェクトに大きな影響を与えました。

多様な施設が織りなす街

TAKANAWA GATEWAY CITYは、大きく分けて「THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH」、「THE LINKPILLAR 2」、「文化創造棟」、「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」の4つの地区から構成されています。

THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH（リンクピラー1 南北両棟）： 高輪ゲートウェイ駅前に位置するツインタワー。KDDI本社移転先であり、23階から30階には首都圏初となるJWマリオットホテルが入居予定です。
THE LINKPILLAR 2（リンクピラー2）： 泉岳寺駅隣接の地上31階超高層ビル。
文化創造棟「MoN Takanawa：The Museum of Narratives（モン タカナワ: ザ ミュージアム オブ ナラティブズ）」: JR東日本文化創造財団が運営する博物館。2026年春のオープンを目指しています。
TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE： 地上44階、地下2階の高層高級賃貸住宅。

これらの建物には、約200店舗が入居するルミネのファッションビル「NEWoMan」も含まれており、商業施設も充実しています。

空間デザインと環境配慮

建物間の公開空地には、「ゲートウェイパーク」や「高輪辻広場」、「泉岳寺辻広場」といったパブリックスペースが整備され、「高輪リンクライン」と呼ばれる歩行者空間で繋がる設計となっています。「高輪リンクライン」は東海道五十三次をモチーフにしたデザインが特徴です。また、ビオトープも設置し、環境にも配慮した街づくりを目指しています。

開業スケジュールと今後の展開

2024年3月には「TAKANAWA GATEWAY CITYまちびらき前年祭」が開催され、同年10月には高輪地区祭りでPRブースを出展。2025年3月27日には、THE LINKPILLAR 1 南北両棟の開業（街びらき）を予定しています。その後、他の地区も順次開業していく予定です。

まとめ

歴史的発見や予想外の困難を乗り越え、完成しつつあるTAKANAWA GATEWAY CITY。高輪ゲートウェイ駅を核とした、商業、文化、居住が融合した新しい街は、歴史と未来が調和した、魅力的な空間となるでしょう。今後の発展に期待が高まります。

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